CIR(クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)2021年4月号
CIR4月号発売しました。
GWで日本中が春に浮かれていた間、イタリアでは復活祭が今年もやってきました。
4月号は毎年、生命の再生を祝う、活気と希望に満ちた号。
パスクアのプランゾは、“マレンマのパスクア”というテーマでした。
国中で祝っている今年の春のテーマは、生物多様性biodiversità。
羊飼いという太古からの職業が一般的なイタリアでは、生物多様性は、日本よりもっと身近なテーマという感触があります。
しかも、復活祭は、そのテーマからして生物多様性とは切っても切れない祭り。4月になると、あちこちでこの話題が取り上げられます。
羊のように野生の状態で道端の草を食べて育つ動物を飼育し、羊が食べた野草の味が、チーズの味になると、周囲の環境の重要さを実感します。
餌を求めて季節ごとに放牧地を移動する移牧を行っていると、生物多様性は地元の狭い範囲だけの問題ではなく、地球規模の話だと気が付きます。
transumanza/移牧。
今は、伝統に忠実な田舎の暮しが、すごい勢いで再評価されているようです。
地方料理の記事“ベルバエーゼ”は、登場する州が増えるにつれてどんどん面白くなっていく記事ですが、今月は、ロンバルディア、アブルッツォ、ベネト、プーリアと、北へ南へと行き来しながら、この国の食文化の移り変わりがじわっと見えてくる面白い記事です。
ドルチェはカラブリアの復活祭のシンボル、“クッツーパ・カラブレーゼ”。イタリアの食文化の歴史が垣間見える料理です。
リチェッタは、その1は“春のパスタ・フレスカ”。
春は手打ちパスタの季節です。
シェフのリチェッタも手打ちパスタの、うさぎ肉の“ピチ”。
リチェッタその2は子羊料理のサルデーニャ対中央イタリア。
イタリアは生物多様性がなぜ身近なのか、よく分かる記事でした。
グルメ紀行はシエナ。
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